時姫

第3話:前編

野家の地下、通称地下王国

ここに割烹着を着た少女が何かを作っていた

「ふふふっ、もうすぐ出来ましたよ・・・」

その少女--琥珀はロボットや怪しげな植物を作っているり

かなりはちゃめちゃにやっているのだった

今回もまた何か騒動を起こす気満々なのだ


=翌日・遠野邸=

「姉さん昨日から地下室で何か作っていたようですが
何を作っていたのですか」

琥珀の双子の妹である翡翠は姉がまた何か騒動をするのではないかと心配になって声を掛けてきた

「も〜、翡翠ちゃんったら心配性ね」

「心配にもなります、志貴様が今日から4泊5日の修学旅行に出かけているんです

騒動を起こさないように秋葉様に言われているんです」

「私ってそんなに信用なりませんか?」

「普段からのおこないに胸を当てて考えてみてください」

「うぅぅ・・・翡翠ちゃん最近反抗期ですよ〜」

「姉さん・・・狼少年の話しっています?」

「翡翠ちゃん(涙)」

「それで何を作ったのですか?」

「も〜っ、翡翠ちゃんだけ特別に見せてあげる」

エプロンのポケットから取り出したのは懐中電灯だった

しかし何故か拳銃のグリップと引き金がついていた

「・・・・・それでこれはどんな装置なんですか?」

「ただの懐中電灯にしか見えないのに一目見ただけで分かるなんて

さすが翡翠ちゃん」

「そのグリップで分かりますよ」

「それじゃ教えましょう、これはですね時間を止める装置ですよ」

「へぇ〜そうなんですか」

「あっ、その反応あまり信じていませんね」

「いえ、結構驚いています・・・以前私をモデルにしたロボットを作ったことがありますから」

前に妹の翡翠をモデルにしたロボットを主である秋葉に内緒で作って

騒動を起こしたことがあった

「それで時間を止める装置ってどういうことです」

「論より証拠、実際見たほうが早いですよ」

といって二人は中庭へ向かった

そこにいる雀を実験台にしようとした

「それで・・・どうするんですか?」

「よく見ていてね翡翠ちゃん」

雀が飛び立とうとした瞬間引き金を引いた

時間停止装置の光が雀に当たった瞬間飛び立とうとしているところで

止まってしまった

「どうですか翡翠ちゃん」

「凄い・・・本当に止まっている」

「凄いでしょ」

「それでもとに戻すにはどうすればいいんですか?」

「簡単ですよ、この懐中電灯のつまみをストップモードから

スタートモードに切り替えてもう一度光を浴びせれば」

そしてもう一度光を浴びせると雀は何事も無かったかのように空へ飛んでいった

「どうですか」

「確かに凄いですね、でもこれは姉さんには使わせませんね」

「えっ、どうしてですか?」

「また騒動を起こして秋葉様に怒られるのは目に見えていますので」

「それは翡翠ちゃんでも出来ない相談ね」

一瞬の隙を突いて時間停止装置を翡翠に浴びせて

人形のように止まってしまった

「ご免ね翡翠ちゃんちょっとの間止まっていてね

って言っても時間が止まっているから何も分からないわよね」

そういって翡翠を自分の部屋に連れて行ってしまった

「さてと、翡翠ちゃんは私の部屋に置いておくとして

そろそろ始めましょうか」

そういってまたどこかへ向かったのだった



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