橘幸太郎の暇つぶし

第16話

冬も近いこの時期、幸太郎は何時ものように勉学に勤しんでいた

実はこの度父の親戚である美術館のオーナーから幸太郎の作品を

ぜひ自分の美術館に展示させてほしいとのことだ

理由は以前彼が製作したライダーの絵や

アイヴィーの人形が思いのほか好評だったので彼の腕を見込んで

お願いしているのだ

幸太郎本人はこういった偉い人からの頼みごとは好きではないが

人が良いためになかなか嫌とは言えない性格なのだ

美術館のオーナーが余りにもしつこく言うので根気負けをしてしまい

展示するのは2週間と言う条件もつけてOKしてしまったのだった

「どうしよう・・・・思わず承諾してしまったが何にしようかな」

これに対して遊びに来ていたメルトは

「だったら前の時のように並行世界から時間を止めた人物を連れてきて

それを作品ってことにして展示させたら?」

と言うと幸太郎は

「そうしよう」

とあっさりと言ってしまった

「早いね(汗)」

「あんな連中には僕の手作り何て勿体無いよ」

そして結局また並行世界へ行くこととなった



=???=

「え〜と、この人とこの人・・・そうだこの人もっと」



=3日後=


「素晴らしいよ、やはり君は天才だよ」

「いったん引き受けた約束を破るわけにも行きませんからね」

「でもすごく良く出来ているよ・・・まるで本物の人間みたいだ」

「それはどうも」

(本物の人間なんだけどね)

幸太郎は心の中でそうつぶやいた

タイトルは『心の中の優しさ』となずけて花畑で女神たちが戯れている

と言う設定なのだ

その女性は幸太郎が別世界から連れてきた女性で

右側にはミーア・キャンベル

左側にはミスマル・ユリカ

中央には遠坂葵

この三人が全裸に近いシルクの布を着ていて時間が止まっていた

女性は女神のような優しさで

花畑は安らぎをイメージしているとのことだ

このことはニュースでも取り上げられてかなり話題となった


2週間後には幸太郎が家に持ち帰ってメルトが何時の間にか作った

スカイルームという部屋に転送装置で向かって三人を飾る事となった

三人の服装も元に戻した後、三人そろって記念写真を撮った

次にユリカの連合軍の制服を前だけはだけさせて少しだけ

胸が見えるようにして自分の手に服を持たせて自分で見せているように

させてデジタルカメラで撮影した

次に服を脱がせて袖の無いチャイナドレスを着せて椅子に座らせて

両足を組ませて少し見えるようにしてまたしても写真を撮った

最後にユリカを下着姿にしてスケッチブックにラフ画を書いた

ほかにもミーアや葵もスケッチに描いたのだった

その日はスカイルームで数時間過ごしたのであった


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