橘幸太郎の暇つぶし

第14話

最近疲れがたまっていた幸太郎は2泊3日の温泉旅行に行くことになった

旅館は殆ど貸切状態で彼にとってはゆっくり出来て心地よかった

早速温泉に入ろうと入浴所へ向かった

彼が向かったのは大入浴場の外の露天風呂だった

幸太郎は露天風呂の不陰気が好きで温泉旅行にきたら真っ先に露天風呂に行く

彼と一緒に露天風呂に入っているのは『ヨーコ』であるが当然のことながら

時間が止まっているので顔色一つ変えないで硬直していた

周りの風景も物音一つ立てず鳥も空で止まっていたのだった

次にヨーコを浴衣に着替えさせて一緒に卓球をするべく遊技場へ向かった

時間の止まった人物をコントロールするリモコンで操作してヨーコを連れて行った

流石にヨーコを操作しながら卓球するというのは大変で幸太郎の脳波で動かしているので

操作が追いつかず途中で止まってしまうこともあるがうまくやってラリーを楽しんだ

その後は旅館の周りを散歩をして近くの川へいって二人で石を川へ投げ合った

夜の夕食は部屋で食事をすることにしてヨーコの隣で新婚夫婦みたいに食事をした

そして就寝しようとして二人で添い寝をして寝る事にした

時間が動いてもヨーコはもとの世界に戻らないと彼女の時間は動かないため

天井を見上げたまま瞬き一つしなかった

幸太郎もそんな彼女をみて少しドキッとしてしまったがすぐに寝ることが出来た


翌日幸太郎が目を覚ますとヨーコを抱いて胸に顔を埋めていたのだった

ヨーコは浴衣が脱がされて白いパンツだけの格好となっていた

おそらく寝ぼけていた幸太郎に浴衣を脱がされたようだ

それでも時間が止まっていたので機能と同じで微笑んでいる表情を崩していなかった

幸太郎も深く考えずヨーコの胸の中で二度寝するのだった



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