橘幸太郎の暇つぶし

第7話

ある日の夜
幸太郎は眠れないでいた
その理由はメルトが幸太郎の苦手なホラーのDVDを彼の部屋で
夜遅くまで観賞したのが原因だった
「怖くて眠れないよ・・・・・メルトも何で僕の家で・・・」


=数時間前=

周りが暗くなった頃メルトがやってきて
DVDを大量に持ってきた
しかもジャンルはホラーやスプラッタ、おまけにグロテスクなものばかりだった
幼い頃幸太郎は両親と一緒に遊園地で遊んでいたが
父と一緒にお化け屋敷へ入ったがその怖さでだめになってしまったのだ
その後も両親にホラー映画やお化け屋敷に連れて行かれて苦手克服のつもりがかえってトラウマになってしまった



『あぁ〜面白かった、13日の金曜日は名作だな』
『あの〜まだ見るの?』
『当たり前だろ、次は「怪奇倶楽部」だぞ』
『それなら自分だけで見ろよ』
『仕方がないだろ、俺のアパート無茶苦茶壁が薄いんだよ
あまり大きな音を出すと隣に迷惑がかかるんだからね』
『それなら自分の発明で何とかならないのか?』
『今から作るのもめんどくさいし、材料集めるのも今の時間じゃ遅いし』
『だからって何で僕の家で?』
『ほかに知り合いがいないから』
『・・・・・・・・・・(泣)』
『「怪奇倶楽部」が終わったら次は「リング」だ、その次は「バイオハザード」、「エクソシスト」が終わったら「蝋人形の館」を見るぞ!!』
『勘弁して・・・・・(泣)』



ホラー作品を見た後なので怖くて寝付くことが出来ずビクついていた
お化けや幽霊、妖怪が苦手な彼には辛い状況であった
「しょうがない、恥かしいからやりたくなかったけど仕方がない」
幸太郎はベットから起き上がると携帯の転送機を取り出して
何かを転送した
それはDEAD OR ALIVEの『レイファン』であった
「僕としては添い寝は恥かしいからしたくないけどやむ得ないか」
こうして幸太郎はレイファンを横に寝かせて抱き枕にして
ようやく熟睡できることが出来た



=翌朝=

その日は連休だったので一人で山奥の別荘へ遊びにいった
快晴でとても気持ちよく気分が良かった
家の中には人影があった
「こんにちは、霞さん」
中にいたのはDEAD OR ALIVEの『霞』であった
彼女も時間が止まっており学生服のままで動いていなかった
霞を抱えてベランダへ出て二人で山の下の景色を見ていた
そして少し強い風が吹いて彼女のスカートがふわっと浮かんだ




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