橘幸太郎の暇つぶし

第3話

今日は学校側の都合により休日となって、ちょうど退屈していた。
アル・アジフは現在、自分の部屋に猫耳のカチューシャを付けて体育着のブルマで猫のポーズをさせている。
そして、昨日にはシオン・エルトナム・アトラシアと言う女性を連れてきた。
彼女もまた別の世界の女性であって、時間を止められて連れて来られたのだ。
「こんなものかな」
シオンは今、幸太郎に色々なポーズをさせられてデジカメで写真をとっていた。
「さて今回はこれを使ってみよう」
取り出したのは、手のひらに収まるくらいの小さなリモコンみたいなものだった。



『これは時間を止めた時に止まった人間を操る装置だ。
 使い方は手に握って動作を思い浮かべれば良いだけだ。
 ただし、時間が止まっている状態で一人しか操れないから気をつけろよ』


早速時間を止めてシオンに使ってみた。
まず右手でピースサインを思い浮かべると、シオンは思い浮かべたとおりピースサインをした。
さらに歩く動作を思い浮かべると、その通りにシオンは動き始めた。
次にミニスカートと服を脱いで帽子も外しシオンは下着姿となり、下着以外にはニーソックスと靴だけであった。
「実験はこれくらいで良いか、さて気分転換に外出するか」
幸太郎はそのまま下着姿のシオンと共に止まった町へ出た。
時間が止まった町では、下着姿で歩いているシオンに誰も振り向かなかった。
近くのデパートではマネキン人形に紛れ込ませて遊んだり、キッズコーナーで遊ぶ子供たちを背中に乗せて馬の役をさせたりもした。
帰宅途中、何やら人だかりが集まっており何かと思って見てみると、銀行強盗が人質をとって警官隊と衝突寸前であった。
しかし現在は時間が止まっている状態なので、人形が並んでいるような感じである。
「このまま頬っておく訳にもいかないよね・・・何とかしようか。
 頼んだよシオン」
シオンは頷くと銀行強盗の前に行き、人質を解放してそのまま一人殴り飛ばしてしまった。
「ただ普通にやっつけるのは面白くないな」
そう思って、今度はシオンは強盗の一人の顔面にヒップドロップを喰らわせて、さらにほかの仲間にはフランケンシュタイナーで投げ飛ばし、もう一人の仲間にはボディープレスで体当たりで押し倒し、もう一回顔面にボディープレスで止めを刺した。
最後の一人は、後ろからおんぶの体勢でチョークスリーパーで終わらせた。
そして全員ロープで縛り上げ警察の前に差し出して帰っていった。


その後、テレビでは先ほどの強盗が原因不明の逮捕と言う形で騒いでいたのがテレビに映った。
「今回は大成功かな・・・・暫くは退屈しなくていいかも」
携帯用テレビで幸太郎はニュースを満足そうに見ていた。
シオンは下着姿で挑発的なポーズでベットの上に寝かされていた。



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