「時の終わりに」（仮題）

●主要登場人物
　名前は仮称

橋戸　篤教（はしど　あつのり）
　主人公。引っ込み思案な性格。
　本人にもはっきりした病名を告げられないまま入院中。

小田　純奈（おだ　じゅんな）
　篤教のクラスメイト。優しい性格で、クラス内では目立たないが誰からも信頼されている。
　篤教にとっては数少ない女性の知り合い。

日引　美詠音（ひびき　みえね）
　篤教の元に現れた謎の女性。篤教の死期を告げ、その上で時間停止能力を与えてくれる。

●ストーリー分岐概要

fep01
プロローグ
場所：病室
対象：なし
内容：健康診断で発覚した原因不明の病気（体調は全然悪くない）での入院がいつ終わるともしれず、病室でささくれだっている主人公・篤教。
　　　　突然時間が止まり、驚いているところに日引美詠音が現れる。
　　　　美詠音は、篤教の死期が迫っている、というよりも「この世ならざる者」である彼女の手で篤教の命をあの世に送らなければならないと告げる。
　　　　絶望する篤教に、美詠音は最後になにか願い事はないかと尋ねる。
　　　　篤教は、今まさに彼女が使った時間停止能力を自分も使ってみたいと望む。
　　　　思わぬ申し出に少し困った様子の美詠音。
　　　　　「時間停止能力を持つ者同士は接近した空間にいられないので、力を貸せば自分自身が能力を使えなくなる」
　　　　結局は根負けして力を貸してくれる。
分岐：なし（fep02）

fep02

場所：病院内
対象：看護婦（志賀　保奈美）
内容：篤教は、看護婦の中でも特に親身になって看病してもらっている保奈美の元へ。
　　　　他の患者にも自分に対するものと変わらぬ笑顔を向けて静止している彼女の姿に裏切られたような気持ちになり……

分岐：学校に行ってみよう（vep01)

　　　　病室から見えていた海に行ってみよう（vep02）





















　　　

vep01
場所：学校（放課後）
対象：制服（夏服ブラウス）（児山　亜樹）
内容：教室で風気委員会の最中。黒板に何事かを書き付けている状態で静止している亜樹の背後に立った篤教は……。
分岐：体育館に行ってみよう（vep03)

　　　　プールに行ってみよう（vep04）

vep02
場所：海
対象：水着（名前不明　二〜三名）
内容：海岸でビーチボールで遊んでいる笑顔の女性たち。篤教は水着の紐に手をかけ……。
分岐：学校のプールに行ってみよう（vep04)

　　　　街のほうに行ってみよう（vep05）

vep03
場所：体育館
対象：新体操のレオタード（古本　響子）
内容：リボンの練習中の響子。肢体を躍動させたポーズで静止する姿に……。
分岐：グラウンドに行ってみよう（vep06)

　　　　学校の外に行ってみよう（vep07）

vep04
場所：学校のプール
対象：競泳水着（河合　沙枝）
　　　　スクール水着（武田　利香子）
内容：水泳部の練習中。りりしい競泳水着姿の沙枝と、一年生でまだスクール水着の利香子の身体を並べ……。
分岐：やっぱり同年代の娘はいいな（vep07)

　　　　他の年代の女性も……。年上とか年下とか（vep08）

vep05
場所：喫茶店
対象：ウェイトレス制服（滝川　史恵）
内容：立ち寄った喫茶店。コーヒーを入れてくれるウェイトレスの横顔を見ながら、篤教は時間を止め……。
分岐：住宅街に行ってみよう（vep08)

　　　　駅前に行ってみよう（vep09）

vep06
場所：グラウンド
対象：テニスウェア（井上　さより）
内容：テニス部員同士の真剣な練習試合の最中。レシーブの瞬間、シャッターチャンスを逃さないカメラマンのように篤教は時間を止めた……。
分岐：なし（fep03）

vep07
場所：バス停
対象：セーラー服・制服ブラウス（種類複数）（山石　ひとみ、下垣　香穂　、柳木　真琴）
内容：学校近くのバス停で、それぞれ違った制服をまとった女子学生たちを発見。昔からの知り合いなのか、談笑している彼女たちに……。
分岐：なし（fep03）

vep08
場所：住宅街
対象：私服（ショートパンツ、デニム地のミニスカート）の小学校高学年（桝沢　遙、笹口　りかこ）、私服（ロングスカート）の母親（桝沢　宏美）
内容：子供二人と大人一人の組み合わせ。篤教が時間を止めて持ち物を調べてみると、母親と子供、そしてその子供の友達らしいと判った。
　　　　美人母娘に、その友達も可愛らしい。ためらいはなくもなかったが、可愛いと思ってしまった事実に正直であろうと意を決した篤教は……。
分岐：なし（fep03）

vep09
場所：駅前
対象：モデル（カジュアルウェア）（川崎　優宇）
内容：雑誌の広告かなにかの撮影中らしい。篤教は、カメラに向かって笑顔をみせて止まっている優宇の服を、もはや手慣れた様子で脱がし始める……。
分岐：なし（fep03）

fep03

場所：純奈の家
対象：私服（小田　純奈）
内容：ひととおりイタズラして回った篤教の脳裏に、純奈の優しい眼差しがよみがえる。
　　　　自分が彼女に対して恋心を抱いていたことに今更ながらに気づいた篤教。
　　　　だが、死期を前にしても直接面と向かってその思いをうち明ける勇気がもてない。
　　　　自分の臆病さを恨みながら、時間を止めて純奈の部屋にあがりこんだ篤教は机に向かって勉強中の純奈の身体を抱きしめ……。
分岐：なし（fep0４）

fep04

場所：病室
対象：日引　美詠音
内容：イタズラを終え、時間を止めて病室に戻った篤教。するとそこで待っていた美詠音も静止している。
　　　　その姿をみて、篤教の頭の中によこしまな思いが浮かぶ。
　　　　時間停止が使えるのは今日一日限りとのことだったが、彼女から預かった時間停止能力を返さなければどうなるのか。
　　　　彼女が死に神の使いであるならば、彼女を倒せば自分は救われるのではないのか。
　　　　どうせこのまま死を待つぐらいなら……。
分岐：おとなしく運命を受け入れよう（fep05)

　　　　最後まで悪あがきしてやる（fep06）

fep05
グッドエンド
場所：病室
内容：何事も無かったかのように朝を迎える篤教。
　　　　純奈が見舞いにやってくるが、まともに顔もあわせられない。
　　　　すべて夢だったのかと首を傾げる。
　　　　その様子を遠くから見守り、苦笑する美詠音。
　　　　篤教の中に巣くい、暴発寸前となっていた負の力。
　　　　それが、時間停止によるイタズラを繰り返したことで思いがけず吐き出され、結果として篤教の命を奪う必要がなくなっていたのだった。
　　　　「そんな幸運が何度もあるはずないんだから、これからは真正直に生きなさい。まあ、一度『この世ならざる者』の楽しみを知ってしまった
　　　　　貴方には難しい注文かもしれないけど……」
　　　　そう呟いて美詠音は姿を消した。

fep06
バッドエンド
場所：病室
内容：美詠音に手をかけようとした瞬間、篤教の思考と身体が静止する。
　　　　「貴方が無防備な私を見て、なにか手を出してくることは、最初から織り込み済みよ。でも、最後に楽しい思い出が作れて良かったでしょ？」
　　　　まったく苦しむ余地を与えないまま、美詠音は篤教の命を奪い、あの世へと送る。